と、いう方に答えます。
介護職として働いていると、一度は当たったことがある壁ですよね。
僕も以前デイサービスで働いていた際に、男性の利用者に食事の提供や、トイレ誘導をさせてもらえなかった経験があります。
その時には経験が浅かったこともあり、「なんでなんだろう?」とめちゃくちゃ悩みました。
しかし僕のように、利用者に好かれる介護職員・嫌われてしまう介護職員が分かれてしまうことは、実は多くあります。
具体的には
と、言われてしまい利用者から敬遠されている介護職員もいれば
好意的な言葉をかけられている介護職員もいますよね。
本記事ではどうしてこのように介護職員として利用者に好かれる人・嫌われる人が出てきてしまうのか、僕の実体験を元に特徴をそれぞれまとめてみました。
自分は好かれているのか嫌われているのかわからない、と気にしている介護職員の方は、良ければ参考にしてみてください。
では、早速本題に移りますね〜。
好かれる人の特徴
僕が介護職を8年続けてきて、好かれる人の特徴で共通する点は以下の3つ。
- 利用者の話をよく聞く
- 利用者がしてもらいたいことを先に気づく
- 利用者一人ひとりに対してのケアが良く出来ている
順に説明していきますね。
好かれる人の特徴①利用者の話をよく聞く
やはり『話をよく聞いてくれる人』は老若男女に好かれますよね。
話をよく聞いてくれる人というのは、真意を汲み取れる人を指します。
よく真意を汲み取れる介護職員は、傾聴というコミュニケーション技法を使っていますね。
- 受容:相手を受け入れること
- 共感:話を聞いて相手の感情に同意すること
この2つが主に特徴です。
傾聴の目的は「相手が言いたいこと」「相手が本当に伝えたいこと」にポイントを置いて、相手を理解すること。
具体的には
と、言っている利用者に対して、色々なことが考えられます。
✔️考えられる可能性
- 他の人の意見が聞きたいのか
- 実は息子の話を誰かにしたいのか
- 本当に息子に対する文句が言いたいのか
上記のような内容ですね。
この考えられる可能性を利用者の話を聞いて理解できる人、つまり真意を汲み取れる人が利用者の話をよく聞ける人になります。
真意を汲み取る、というのは信頼関係が成り立った上での場合もあります。
なので、最初は『話をよく聞いて共感する』ことを意識して利用者と接すると、自ずと利用者に好かれやすくなりますね。
好かれる人の特徴②利用者がしてもらいたいことを先に気づく
自分がやりたいことを理解してくれる人がいたら、ちょっと好きになりませんかね。
利用者がしてもらいたいことを先に気づくというのは、利用者の個性を把握しているということです。
例えば、相撲が好きでいつも楽しみにしている利用者に『そろそろ相撲が始まる時間ですよ』と声かけをするのも立派に個性を把握していると言えます。
これは僕らでも同じこと。
長く通っているご飯屋さんで『今日はいつものかい?』と店主に声をかけられたりすると、『わかってくれてるんだ』と嬉しくなったりしますよね。
もちろん利用者の性格を考慮しなくてはいけませんが、自分がしてもらいたいことを理解してくれている=自分を見てくれていることと利用者は納得します。
このように自分を理解して対応してくれる介護職員は、利用者に好かれている特徴になりますね。
好かれる人の特徴③利用者一人ひとりに対してのケアが良く出来ている
先にも述べた通り、利用者は個人(自分)を見てもらうことを欲しています。
ですが、介護施設は集団生活のためなかなかそれは難しい。
老人保健施設などでは、入浴介助やトイレ誘導などが時間によって決められているところが多くあります。
そうすると、介護職も介助していくうちにどんどん作業的になったりしてしまいますよね。
作業的になるとケアの仕方が知らず知らずのうちに雑になっていきます。
そういった「雑に扱われる」というイメージは利用者からは「あの人は怖い」というような、マイナスなイメージをもたれてしまうことに繋がりかねません。
また、丁寧なケアには声かけも非常に大切です。
声かけをする、しないによって利用者からもたれるイメージはかなり変わってきます。
声かけのコツは<<『介護の基本』利用者への声かけの3つのコツとは?この記事で書いているのでよければどうぞ。
利用者に好かれる介護職員は、利用者にどう見られているかをしっかり意識し介助をしています。
利用者に対して一人ひとりに丁寧な対応をしている介護職員は、勝手に利用者に好かれていきます。
すると、他の介護職員からも「あの人が対応をするとあの利用者は動いてくれる」と、一目置かれる存在になるので一石二鳥ですね(小声)
嫌われる人の特徴とは?
では、逆に嫌われている人はどのような特徴なのか?
僕が実際に見てきた、利用者から嫌われてしまう人の共通していた特徴はこちら。
- 話の意図を理解しようとしない
- 利用者によって態度を変えてしまう
- 自分の保身を優先してしまう
順に説明していきますね。
嫌われる人の特徴①話の意図を理解しようとしない
話の意図を理解しようとしない、というのは俗にいう気遣いができないという意味になります。
具体的にはこのような場面。
これだけではいけません。共感することは正しいことですが不十分です。
このように利用者が求めている事は本当はなんなのか?を理解することが気遣いができている、ということになります。
しかし、これは注意しなくてはいけない点があります。
それは過剰介護になってしまう可能性があるという点。
過剰に介護をすると、元々の利用者が出来ていた部分(残存機能)が衰えてしまう原因にもなりかねません。
この塩梅はとても難しいものです。ですが、しっかりとコミュニケーションをとり利用者が介護に依存しないようにすることも大切。
嫌われる人の特徴②利用者によって態度を変えてしまう
皆さんの周りに、利用者によって態度を変えてしまっている職員はいませんか?
- この利用者は可愛いからおやつを増やしてあげよう
- この利用者は文句ばかり言って、嫌いだから話しかけない
などなど。
判断基準が根拠のない感情論になってしまっている介護職員です。
もちろん人間には好き嫌いがあり、それは介護職員とて一緒ですが対応や態度を変えてしまうのはよくありません。
利用者のためにも、平等な対応は嫌われないようにする為に必要です。
嫌われる人の特徴③自分の保身を優先してしまう
これは働き方の問題。自分の保身を優先してしまい、利用者に嫌われてしまう職員は経験上かなり多いです。
自分の保身を優先してしまうというのは、自分の評価を気にするがあまり利用者優先の考えではなくなってしまうということです。
具体的には「勝手に一人で歩かないで!転んだら私が怒られるでしょ!」と、利用者を自分の立場を優先して注意してしまうなどですね。
利用者は介護職員を見ていないようで見ています。
そのためそういった思惑は、すぐに見破られてしまいます。
ですが、この記事でも触れていますが<<なぜ介護業界の人間関係は悪いのか?『若い人材が離職する理由とは』職場の環境や風土によってそのような言動になってしまっている職員もいます。
誰でも人から嫌われたい人なんていませんよね。自分が望んだケアが利用者に出来ない、というのは離職の原因にもなっています。
もしそういった施設で自分が望んだケアができていないなら、勇気を持って職場を変えてみるのも一つの手ですね。
その時には、転職エージェントを利用すると、スキマ時間で簡単に探せますよ〜。
<<【2021年修正版】介護福祉士が選ぶ無料転職エージェント3つを比較!
『介護職』利用者に好かれる人・嫌われる人:まとめ

介護施設というのは集団生活になっているため、”個人”を見るのはどうしても難しくなっています。
個人個人に適切なケアができていないというのにはやはり介護職員の人員不足も理由に挙げられます。
人手が足りないから効率的に介助しなくては仕事がなかなか終わらないのが今の介護現場の現場です。
また、丁寧にやっていると仕事が遅くなってしまい他の職員に陰口を言われると考えてしまうのも、原因の一つ。
それを解消することによって、初めて利用者に対してより良いケアを行えますよね。
では、今回はこの辺で。
もし現在、利用者に好かれているのか、嫌われているのか悩んでいる方の記参考になれば幸いです。
ですがここまで読んでくださり、好かれているか嫌われているかを気にすることができている方は「人にどう思われているか」をもうしっかり考えられている方なはず。
そのような方はきっともう既に、利用者からも周りからも好かれている方だと僕は思います。
あまり人からの評価を気にせず、そんなあなたの長所が活きる環境であることを祈ります。
ここまで読んでくださりありがとうございました!