このような悩みに答えていきます。
実は近年、退職金がある会社が、年々減っているのはご存知でしょうか?
理由として考えられるのは、やはり終身雇用の崩壊です。
厚生労働省が発表した、「平成30年 就労条件総合調査」(2018年)では、退職金制度がある企業は全体の77.8%でした。
しかし、10年前に行われた同調査では、83.9%。
全体のなんと約6%も減少してしまっています。
退職金を取り入れている企業が年々減っているのは、こうして数字に現れています。
実際に僕が働いた施設でも、退職金がない施設がありましたね…。
まぁしょうがない、時代の流れか…、って納得できねぇわ_:(´ཀ`」 ∠):
退職金がある会社と、退職金がない会社だったら、もちろんある方がいいに決まってますよね?
というのも、僕は介護職として何回も転職しており、その中には、しっかり退職金を支給してくれる施設もあったから余計にそう思ってしまうんです。
その時、退職金の有無は、転職前に気づかなくてはいけないことだと身を以て体験しました。
本記事は僕のように、あなたが「退職金」についてよく知らないまま損をしないように、詳しく書いています。
- 退職金について
- 退職金に関するよくある質問
上記のテーマに沿って解説していきますね。
退職金とかよくわからんぜ!という方の参考になればいいなと思います。
では早速行ってみよう〜(=゚ω゚)ノ
【介護職の皆様へ】退職金について知ろう【理解すべき退職金制度】
なぜ退職金がない会社があるのか?答えは退職金の支給自体が会社の自由になっているから。
詳しく書くと、退職金に関する規定が労働基準法には、ないんですよね。
就業規則に対しての記載を求める文はありますが、退職金を会社が支払わなくてはいけない文は記載されていません。
要するに、退職金の支給は会社の義務ではない、ということ。
と、普通は思ってしまいますよね。僕もそう思ってました(笑)
頑張って働いたから、また働き出すまでの間くらい、パーっと遊びたいですよね( ´Д`)y━・~~
やはり僕も経験しましたが、退職金が支給されないと、お金のことを気にして遊びに行きにくいです…。
なので、転職や就職する前には、退職金制度を取り入れているかをゼッッッッタイに確認してください。
退職金制度の種類
とはいえ、退職金と一口に言っても色々あります。
例えば、「退職金」と「退職金共済」が代表的。
厳密に言えば「退職金」と「退職金共済」は別モノなんですね。
なので、会社によっては、退職金と退職金共済の2つを受け取れることもあります。
箇条書きにするとこんな感じ。
- 退職金=独自の退職金制度
- 退職金共済=中退共制度、社会福祉施設職員等退職手当共済制度など
ですね。
ちょっとわかりにくいので、下記より詳しく説明していきますね( ^ω^ )
退職金:独自の退職金制度
会社の独自の退職金制度が、一般的に言われる退職金。
会社から直接一括で払われるお金ですね。
通常、退職金といえば「基本給連動型」です。
その名の通り、基本給の額によって支給される退職金が、変化するというモノ。
役職についていたら、その分基本給が上がりますよね?
上がった分だけ、退職金も上がるってこと( ✌︎’ω’)✌︎
計算式は以下の通り。
退職時の基本給 × 支給率(勤続年数により変動) × 退職事由係数
退職事由係数とは、いわゆる退職理由ですね。
ココは自己都合退職なのか、会社都合退職によって変わってきます。
具体的に数字を当てはめて考えてみると、こんな感じ。
退職時の基本給(30万円) × 支給率(8.0) × 退職事由係数(0.8) = 192万円
上記の通りですね。
独自の退職金制度を設けている会社は、おおよそ「基本給連動型」と思ってOK。
ですが一応ほかにも、定額型やポイント型の退職金もあるので、念のためチェックはしておいた方が吉です。
退職金共済①中退共制度
退職金共済とは、会社が共済に加入し、共済制度から一括で退職金が支払われます。
その中でも有名なのが、「中退共制度」ですね。
中退共制度とは、中小企業のための国の退職金制度。
独立行政法人勤労者退職金共済機構・中小企業退職金共済事業本部が設けている制度です。
ちょっと漢字多すぎてよくわからん…と言う方にカンタンに説明すると、
会社が月々の掛け金を納めて、積立ます。その分を、退職時に従業員が受け取れるというモノ。
もちろん、積立金額は在籍期間の長さに比例します٩( ‘ω’ )و
退職金共済のメリットとしては、2つあります。
- 会社の経営状況が悪くなっても、積み立てた分がしっかり支給される
- 掛け金を会社(法人)が出してくれる
ですね。掛け金は、会社によって違います。
ですが、掛け金が自分の給料から天引きされないのは嬉しいですよね。
受け取り金額を、シミュレーションできるサイトもあります。
<<シミュレーションサイト
試しに1万円を掛け金で、5年間納付した金額を入力してみると…。
割ともらえますよね、ありがてぇ( ´∀`)
確かにデメリットもあります。
それは、始めて一年未満で退職すると、退職金が支給されないということ。
少なくとも三年はその会社で勤め続けることを目標にしないと、あまり意味がありません。
なので、この制度に加入している会社に勤める際には、年単位はその職場で働くことを念頭に置きましょう。
退職金共済②社会福祉施設職員等退職手当共済制度

社会福祉施設職員等退職手当共済制度とは、介護職員のための退職金制度。
独立行政法人福祉医療機構が設けています。
こちらも、退職金共済に当たります。
名前の通り、社会福祉法人の経営する社会福祉施設等に従事する職員を対象にした制度です。
実は、この制度はあまり知られていないのですが、これまでに約200万人に退職金を支給してきた、歴史のある制度です。
加入する施設が多く、今は85万人以上の職員が加入されているそう。すごい(°_°)
こちらも月々に一定の掛け金を納めるのは同様ですね。
中退制と違うところは退職前6カ月の平均本俸月額(基本的には労働者の基本給部分の金額)に比例した退職金を労働者が受け取れるという部分です。
参考までにもらえる金額の一覧がこちら。
- 5年間勤務して退職(退職時本俸月額20万円)➡︎49万5900円
- 10年間勤務して退職(退職時本俸月額22万円)➡︎114万8400円
- 15年間勤務して退職(退職時本俸月額26万円)➡︎269万7000円
- 20年間勤務して退職(退職時本俸月額28万円)➡︎572万4600円
と、言った感じ。
こちらもシミュレーションがありますね〜。
<<シミュレーションサイト
メリット・デメリットとしては中退共とほぼ同じ。
やはり、退職金を多くもらうためには、長く在籍することはマストですね。
退職金についてのよくある質問

と、思う方も多いと思うので、これより下記は退職金についてよくある質問に答えていきますね٩( ‘ω’ )و
退職金はどのくらいで振り込まれるのか?
一般的には退職した月の、翌々月までに退職した月の給料と一緒に振り込まれます。
とはいえ、退職金がいつ振り込まれるかは企業によって様々。
なので、確認できたら辞める前にいつ振り込まれるのかを確認しておくことを、オススメしますo(`ω´ )o
退職一時金と退職年金の違いとは?
退職金には、「退職一時金」と「退職年金」があります。
一般的に退職金と言えば、「退職一時金」を指します。一度に全額支払われるタイプですね。
ですが退職一時金は、会社側の負担が大きいため、近年では、生命保険会社や信託銀行などに積立るタイプの退職年金も注目されています。
それがいわゆる「退職年金」ですね。
「企業年金」とも呼ばれ、「国民年金」や「厚生年金」とは別に、各企業が社員のために任意で導入する年金制度です。
企業年金は、一定期間にわたり、一定の金額が年金として支給されます。
退職金の代わりにされている401kって何?
これはですね、わからない方が多いと思います。
実際に僕も退職金代わりに説明を受けたことがありますが、最初はマジでなんのこっちゃ?って感じでした(笑)
結論から言うと、401kは「確定拠出年金」です。
確定拠出年金とは、自分で作るもう一つの年金のコトですね。
ポイントとしては、以下の通り。
- 企業が掛金を毎月従業員の年金口座に積み立ててくれる
- 従業員自らが年金資産の運用を行わなくてはならない
- 運用成績によって将来受け取れる退職金・年金が変動する可能性がある
と、いった感じ。
公的年金が国による社会的な扶養の仕組みなのに対し、確定拠出年金は自助努力・自己責任によって老後の資産を形成します。
なので、最終的にいくらもらえるのかが分かりません。
ある程度勉強しないと、掛け金を減らしてしまう可能性もあるので要注意です。
とはいえ基本的には安定して積立られますし、現在新たな年金として注目を集めているので、興味がある方はこちらの退職金制度でもアリかなと。
ちなみに、401kは上記で説明した、「退職一時金」ではなく、「退職年金」にあたります(*´ω`*)
会社でトラブルになって辞めても、退職金はもらえるのか?
退職金は原則、必ず受け取れます。
例えそれが多少なりとも、強引に辞めたり人間関係のもつれで辞めたとしても、です。
もし支給されない場合は、弁護士や労基に相談しに行きましょう。
少し時間はかかるかもですが、必ずもらえます。
また、「退職金がある会社に勤めたいけど、今の会社が辞めたくても辞められない!」という方は下記の記事を参考に、どうぞ〜。
➡︎【介護】退職理由なんて嘘でOK。悩む前に言ったもん勝ちな件。
我慢した方が、体にも心にも毒という記事になっています(`・ω・´)
退職金の有無を確認する方法は?
スミマセン、退職金の有無に関しては、自分で調べてもらうしかありません…m(_ _)m
具体的には
- 面接する前の電話
- 面接時に退職金はあるか
- HPなどで募集要項を確認
この3つの方法で調べていただくしかないです。
という方は、転職エージェントに聞いてもらう方法もアリですよ。
転職エージェントなら、代わりに聞きにくいことも聞いてくれます。
例えば、
- 福利厚生は充実しているか?
- 人間関係は複雑か?
- 退職金制度はあるか?
などなど。
このような、自分では聞きにくい事でもOK。
野球で言うなら、代打バッターのようなモノ。
さらにこの記事で、完全無料で優れた転職エージェントを紹介しています。
➡︎『2021年最新版』現役の介護福祉士が選ぶ転職エージェント3つを比較!(全て無料)
「自分では聞きにくいし、めんどくさい!」と思う方は、参考にどうぞ〜( ´ ▽ ` )
退職金って税金かかるの?
えぇ、税金は退職金でも、しっかりかかります。
なぜかと言うと、退職金も所得のウチだから。
例えば、給料は「給与所得」と呼ばれますよね?退職金は、「退職所得」と呼ばれています。
なのでかかる税金の種類は違いますが、平等に税金はかかってしまいます( ; ; )
また、税金は受け取る年によって違います。
なので、あなたが退職金を受け取る際には、計算式をネットで調べてみることをオススメします〜。
まとめ:介護職の退職金について
介護職の退職金は平均して、5万〜100万程度と言われています。
僕の介護職の知り合いにも聞きましたが、大体5年勤めて退職金は平均して手取り30万くらい。
しかし、30万あれば、1ヶ月は悠々自適に遊べますよね(*´ω`*)
僕はお酒を飲む頻度が増えて、ちょっと小太りになりましたが(笑)
しかし、中には冒頭で記述した通り、退職金を支給してくれない法人も存在します。
個人的な考えとしては、退職金がないのに何年も何十年もその会社で働き続けるのはリスクでしかありません。
もし、あなたがそんな施設に勤めているのならば、自分で老後の資産を形成することをオススメします。
または、急には難しいカモですが、退職金がある施設への転職を検討しましょう。
では今回はこの辺で!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!