このような悩みに答えます。
申し送りは、全介護施設に共通してある大切な業務の一つです。
というのも、介護職はシフト制の勤務であるため、職員が勤務交代する際の情報交換が必須だから。
例えば夜勤の介護職が、夜間の利用者の状態がどうだったのか、日勤の職員に申し送るなどですね。
申し送りによる日々の細かな情報共有によって、素早く状況を把握できたり、適切な判断をすることができます。
しかし、そんな欠かせない業務である申し送り。
無駄に長くなってしまったり、言いたいことが多すぎてうまくまとめられなかった経験はありませんか?
「まぁ、申し送りが10分くらい長引いても〜」と思うかもしれませんが、10分を1ヶ月の勤務日数に掛け算すると
1日10分✖️勤務日数20日=3時間20分
上記の通り。当たり前ですが、これほどの時間を無駄にしていることに。(3時間分の時給で焼肉食べれるやん)
なので、本記事を読んでくださっている「あなた」の時間をムダにしないためにも、申し送りなどの業務は手短に済ませるべきだと僕は考えています。
僕は介護職として転職をかなりしており、その先々で申し送りを見て聞いています。
中には、時間をめちゃくちゃムダにしてしまっている間違った申し送りをする方もいました。
本記事を読めば、申し送りをカンタンかつ、的確に行うことができるコツがわかり、浮いた時間で好きなことを行うことが出来ますよ。
- 申し送りがついつい長くなってしまう人
- 申し送り自体がマジ苦手
- そもそも申し送りがわからん人
早速解説していきますね〜!
申し送りの目的
すみません、本題に入る前に介護職の申し送りについて再確認させてください。
そもそも介護職は、一人に与えられるノルマの業務がない職業。1日の業務をその日の職員全員で行いますよね。
つまり、個人ではなく、チームプレイ。申し送りはそのチームプレイをこなすために重要なパス回しです。
ユニット型、従来型関係なくその日にあったこと、自分が感じたことを正確に伝え、職員間でパスを回し、
安心かつ安全な利用者の生活を提供する事が、申し送りの目的になります。
きっと本記事を読んでくださっている方は、申し送りが大切というのが分かっているからこそ長くなってしまうのではないでしょうか?
そんな時にこそ、本記事で書いている「申し送りの3つのコツ」を使ってみてください。
介護職の申し送りを簡単にする3つのコツ【短くまとめよう】
前述した通り、申し送りは全介護施設に共通してある業務の一つです。
僕も介護職を始めた当初は、何を申し送っていいかがわからず、マジで申し送り業務がヘタクソでした。
それこそ話が脱線してしまって長くなったり、「結局何が言いたいの?」と先輩にツッコミを入れられたことも…(遠い目)
「なんでこんなに伝えるのがヘタなんだろう?」と、悩んだ僕は本を読んで勉強。それを働きながら実践していきました。
そうして働きながら学んでいくうちに、伝えやすい話し方にはコツがあるとわかっていったんですね。
具体的にはそのコツは3つ。
- 結論から話す
- 「事実」と「意見」を分ける
- 数字を使う
これだけです。
この3つを読んで「なるほどね」と思ったなら、きっとあなたはもうすでに話上手ですよ。本記事を読む必要はナシです、羨ましいなちくしょう。
「どういうこと?」と思った方はもう少しだけ読み進めてくださると、嬉しいですね。以下より解説していきます。
申し送りのコツ:結論から話す
申し送りも苦手だけど、そもそも話すのが苦手!という方に僕がオススメしたいのは「結論から話すこと」です。
というのも、話し下手な人は、「つまり何が言いたいの?」と相手に結論を探させてしまっているから、なんですね。
それならもう相手にわかりやすいように、最初からその結論を話してしまおうぜというワケです。
例えるなら、「話す」事はマラソン。すると、「結論」はゴールのようなもの。
あと何周したらゴールだ!など、ゴールが分かっていれば走りやすいですよね。逆にゴールがわからなければ、どこを走ればいいかがわかりません。
いくら話をするのが苦手でも、先に結論から伝えることで、自分が何を言いたいのか理解してもらえます。
また、自分もその結論に沿って話せるのも利点ですね。
この話し方で申し送りを行うと、結論に沿った重要なポイントだけ簡潔に伝えられるので、時間の短縮になりますよ。
次にあなたが申し送りをするときに、使ってみてくださいね。
申し送りのコツ:「事実」と「意見」を分ける
よく事実と意見をごちゃ混ぜにしてしまう人がいます。というか。昔の僕がそうだったんですが…(笑)
事実と意見を混ぜてしまうと、相手を混乱させてしまいます。
理由はシンプルに、主観による判断が正しいとは限らないから。
具体的には
✔️悪い例
事実&意見
大きい物音のした方へ向かうと、利用者Aさんがトイレに行こうと転倒してしまったんだと思います。膝に小さい擦過傷が出来ていました。
ポータブルトイレの設置をすれば、転倒はなくなると思います。
これは実際にあったことと、自分の意見を混ぜて相手に伝わってしまうため、混乱をさせてしまいます。
✔️いい例
事実:利用者Aさんが夜間帯に転倒しました。本人は立ち上がろうとしてバランスを崩したと言っています。外傷は、膝に2cm程度の擦過傷が一箇所です。
意見:トイレに行こうと立ち上がった際に、転倒してしまった可能性が高いと思われます。
どちらの方が、状況を把握しやすいですか?おそらく前者のハズ。
そもそも「トイレに行こうと思って転倒した」は自分の憶測ですよね。
極端な例ですが、事実と意見を分けた方が相手が状況を想像しやすくなるのは、おわかりいただけたかと思います。
間違った受け取り方をさせないためにも、事実と意見は分けて伝えるのがベストですね。
申し送りのコツ:数字を使う
数字を使うことで具体性をあげることができます。また、人間は数字を使うと理解しやすいとも言われています。
その証拠に、僕らは友達との日常会話でも数字を使っています。
なるほど、勝ったんだね、という感想になると思います。
しかし、これならどうでしょう?
「オイオイ、めちゃくちゃ日本強いな!」となりませんかね。「5」という数字が日本が圧勝したという、具体性を持たせていますよね。
このように数字は物事を伝える際に、非常に便利です。申し送りの際には、相手に具体的に伝わりやすいように、数字を積極的に使っていきましょう〜。
申し送りをテンプレ化しよう
大事なのはココからでして、上記の3つのコツを踏まえた上のテンプレートを作っておくと、日々の申し送りが楽になりますよ。
すなわち、定型文ですね。
利用者名:〇〇さんが
結論&事実:〜〜〜〜〜という状態でした。
自分の考え(意見):僕は△△だと思います。経過観察をお願いします。
これでOK。
ここにあった出来事を嵌め込むだけで申し送りは完成です。
慣れるまでは難しいカモですが、この形が僕が使ってみて素早く、かつ的確に物事を伝えられるのでオススメ。
まとめ:介護職の申し送りは大変。だからコツを抑えよう

ここまでをまとめると、申し送りは事実である結論を最初に話し、補足で自分の意見を伝えるのがコツですね。
とはいえ、毎日同じ状態でいる利用者はいませんので、申し送りが必然的に長くなってしまうケースも多々あります。
短縮できない時間は、現在は介護業界でもIT化が進んでいるため、いずれはその技術の進歩が早めてくれるのではないかと個人的に考えています。
ぶっちゃけ、事前に情報が共有できていれば、その日のあったことだけサクッと話せばOKなので(笑)
ちなみにIT化の一環としては、デジタル入力も多くの施設で導入されていたりしますよね。
これによって情報共有も早くなり、うまく使えば申し送りもかなり省略できます。
ちなみにデジタル入力とはなんぞや?という方は
こちらの記事をお読みください
➡︎介護のペーパーレス、業務軽減になる?【手書きとデジタルを比較】
本記事の申し送りのテンプレ、ぜひ試しに明日からの申し送りを使ってみてくださると嬉しいです( ^ω^ )
では今回はこのへんで!