と、悩んでしまっているあなたへ。
以前は施設に入所していても、比較的に病院で亡くなる方が大多数でした。
ですが看取り加算の創設により、特別養護老人ホームやグループホームなどで、最後まで…という利用者も近年ではかなり増えましたよね。
必然的に、僕ら介護職が看取る利用者も多くなります。
しかし看取ることをわかっていても、やはり直接目にする「人の死」は、精神的なダメージをすごく受けますよね。
僕も介護職として勤めてすぐに、看取りを経験したことがあります。
その時の記憶は現役8年目の今でも、鮮明に残っているぐらいダメージは大きい…。
「もっと出来ることはなかったのかな」「こうすればよかった」など、後悔の念に押し潰されそうになったこともあります。
本記事では、その状態から僕がどのようにして「看取り」と向き合ったのか書いています。
看取りを経験して、介護職を続けるべきか悩んでいるあなたの参考になればいいなと思います。
看取りが精神的にキツイ…、介護の仕事が辛くなってしまったあなたへ
精神的に看取りが辛くなり、「介護職を辞めようかな」と迷っているあなたに、僕が思うことは一つだけ。
あなたは介護職を辞めるべきではない、ということです。
なぜなら、精神的にツラくなるほどあなたは人に対して、真剣になることができる人だから。
というのも、冷たく聞こえてしまうかもしれませんが、利用者はどこまでいっても「他人」です。
しかも、仕事上のみ関わる関係。
そんな限定的な関係なのに、辛くなってしまうのはなぜか?答えはカンタン。
あなたは利用者の方に対して、深い愛情を持って接することが出来ているということです。
なので、あなたがもし看取りで悩み、介護職を辞めようと考えているならば、絶対に辞めるべきではありません。
看取り介護について悩んでしまったら、どうしたら良いか?
とはいえ、「とりあえず辛くても続けろ!」というのは乱暴すぎますよね。
なので、僕が「看取り」で悩んだ時の3つの解決方法を、下記より共有していきますので参考にしてみてください。
- 看取りに対する知識を高める
- 自分なりのルーティンを決める
- 他の職員との情報共有
上記の3つです。
詳しく説明していきますね。
解決方法①看取りに対する知識を高める
利用者が亡くなった時に、ついつい自分の責任に感じてしまいがち。
しかし、責任に感じることは一切ありません。
理由はシンプルに、看取り介護とはそういうものだからです。
そもそも看取り介護とは、高齢者が自然に亡くなる過程をサポートすること。
なので、寿命で亡くなられたということは、利用者本人にとっても望ましい結果といえます。
また、「人の死」に対して気落ちしてしまうのは、「死」に対する免疫がないことも原因の一つ。
普段「死」を意識することなんて、あんまりないですからね…。
なのでグリーフケアなどを学び、看取りに対する知識を高めて、免疫をつけることが非常に重要です。
グリーフケアって何?という方は、下のリンクよりどうぞ。
<<日本グリーフケア協会
解決方法②自分なりのルーティンを決める
次に解決方法としてかなり有効なのが、自分なりのルーティンを決めておくこと。
というのも、習慣を決めておけば気持ちを切り替えやすくなるからなんですね。
具体的には、あなたが利用者を看取った際に行う習慣(ルーティン)を事前に決めておきます。
例えば、以下のような感じ。
- その日は友達と遊ぶ
- 寝る前に利用者との思い出を振り返る
- 自分の大好物を食べる
などなど。何でもOK。
大切なのは、その習慣を行ったら「明日からは気持ちを切り替える」と、思うことです。
イメージとしては、リセットボタンのようなものですね。
僕は看取りをしたら、夜にボーッと何も考えずに散歩することにしています。(端からみたら不審者かな…)
解決方法③他の職員との情報共有
最後に、自分が看取った時に「もっとこうしていれば」ということを、他職員や看護師と共有しておくといいと思います。
そうすることにより、次は後悔ないような看取りに立ち会えるからです。
例えば、看取りを行った職員を中心に、他職種との会議を開くことを施設で決めてしまうのもOK。
そうすれば、チームで利用者を見ているという意識から、自分だけでなく対応した職員のケアにも繋がりますよね。
解決方法②のルーティンに、他の職員との情報共有を入れてもいいかもしれません。
看取り介護について:まとめ
確かに普段意識しない「死」を体験する介護職は、かなりメンタル的にキツイ職業です。
しかし、その利用者の人生に立ち会えてサポート出来た、と考えたら少しだけ気持ちが前に向くのではないでしょうか?
介護職を続けていれば、いずれ利用者の方の急な旅立ちは経験することになります。
看取りを行ったら、責任を感じ悩むのではなく、「経験させてもらった」と考えるべきです。
その経験を、次にあなたを待っている利用者の方に活かしましょう。
本記事が少しでも参考になり、あなたのケアスタイルが定まるキッカケになれば幸いです。
今回はこのへんで!ここまで読んでくださりありがとうございました。