このような疑問に答えます。
初めに実務者研修とは何かというと無資格者の方が450時間以上の研修を修了し、得られる公的資格です。
介護福祉士などのすでに資格を持っている方は、高い介護技術や知識も得られるためキャリアアップとしての資格になります。
その中には医療的ケア(たん吸引や経管栄養など)も含まれており、かなり実践的な内容となっています。
ではそんな実務者研修は取得しておくべき資格か?
僕の答えはタイトルの通り取得しなくてOKです。
もちろん取得するメリットもあります。
厳密にいうなら、取得しておくべき人もいるということです。
そのため本記事では実務者研修とは何か?取得するべき人とメリットをわかりやすく解説していきます。
この記事を読めば実務者研修を取得するべき人がどのような方かがわかります。
では早速説明していきます。
『介護』実務者研修は取得しておくべき?結論:取得しなくてOK
では最初に実務者研修とは何かを説明します。
- 実務者研修と初任者研修の違いとは
- 実務者研修の受験資格は必要なのか
- 実務者研修修了後の試験はあるのか
この順で説明していきますね。
初任者研修と実務者研修の違いとは
これはかなり間違えてしまう方がいます。(僕も前は間違えて覚えていました笑)
初任者研修と違う点を、わかりやすくまとめるとこんな感じ。
初任者研修と実務者研修の違い | |
---|---|
初任者研修 | 実務者研修 |
介護福祉士の受験資格にならない | 介護福祉士の受験資格になる |
医療的ケア(たん吸引や経管栄養)が行えない | 医療的ケア(たん吸引や経管栄養)が行えるようになる |
サービス提供責任者になれない | サービス提供責任者になることができる |
研修時間:130時間 | 研修時間:450時間 |
ですね。
初任者研修は期間にして最短で1ヶ月程度、実務者研修はおよそ6ヶ月程度かかります。
ただ実務者研修を受ける場合、初任者研修を修了していたら一部受験項目が免除されます。
以前のヘルパー1、2、3級や介護基礎研修を修了している方も同様に免除になります。
実務者研修の受験資格は必要なのか
実務者研修は介護未経験者でも無資格者でも受講可能です。
もちろん初任者研修を受講してなくてもOKです。(その分の受講はしなくてはいけませんが)
なので
- 無資格者→介護福祉士の受験資格を得られる
- 介護福祉士取得済み→サービス提供責任者になれる等のキャリアアップ
という認識でOKです。
実務者研修修了後の試験はあるのか
研修修了後の試験はあります。
修了試験では筆記試験と実技試験が行われることが多いです。
ですが実務者研修の修了判定は、全国一律に決まっているわけではないため、研修を実施しているスクールによって多少の違いがあります。
筆記試験も応用のような難しい問題は出ませんし、実技試験も基礎的なものなのであくまでも修了認定考査のようなものです。
万が一、試験を通過できなくても合格点に達するまで無料で『追試』があるスクールがほとんどです。
そのためきちんと講義さえ聞いて、間違えた部分をその都度修正していけばOKです。
実務者研修を取得するメリットとは?
実務者研修がどのようなものなのかは理解していただけたかと思います。
では実務者研修を受けるメリットの説明になりますね。メリットは以下の通りです。
- 介護福祉士の受験資格になる
- サービス責任者になれる
- 医療的ケアが行えるようになる
こちらも順に説明していきます。
介護福祉士の受験資格になる
ここが最大のポイントになりますね。
実務者研修は国家資格である介護福祉士を取得するために必要な受験資格になります。
そのため近年では初任者研修を受けずに最初から介護福祉士の取得を目指して、実務者研修を受講する人も増えています。
厳密には介護福祉士の取得には、2種類のルートがあるのですが詳しくはこちらをご覧ください➡︎介護福祉士の資格ってどうやって取るの?効率よく取る方法とは?
サービス提供責任者になれる
サービス提供責任者とは訪問介護事業所でなくてはならない職種です。
ケアマネが作成するケアプランに基づいた訪問介護計画書を作成して、利用者またはその家族へ説明するなど重要な役職になります。
サービス提供責任者になるためには、実務者研修か介護福祉士のどちらかの資格を持っていることが条件になります。
医療的ケアが行えるようになる
実務者研修を修了すればたん吸引・経管栄養の知識を学び行うことができます。
これまで医療行為とされてきた『たん吸引』や『経管栄養』ですが法改正により、一定の条件のもとで行うことができるようになりました。
- 登録が住んでいる事業所で業務を行うこと
- 研修で終了した内容のみ実施すること
この二つが条件になりますね。
老人ホームなどではたん吸引や経管栄養ができる介護職員のニーズが高まっています。
そのため、経費で実務者研修を受講させてくれる施設も増えています。
実務者研修を取得しておくべき人
ではどのような人が実務者研修を受けるべきなのか。
- キャリアアップしたい方
- 給料をアップさせたい方
- できる仕事を増やしたい方
上記の3つに当てはまる方は取得すべきです。
解説していきますね。
キャリアアップをしたい方
これはメリットでも言いましたが介護福祉士の資格を受験することができるからです。
またフロアリーダーやサービス責任者など、資格を取得しているとその分役職につけることが多いです。
また転職などをする際にもかなり有利になれます。
僕の知り合いの介護福祉士は実務者研修を受けることで、いきなり施設長にもなることが出来ていました。
そのためキャリアをアップさせたい方は取得すべきですね。
給料をアップさせたい方
これはキャリアアップにも通じることですが
役職につくということは責任も増えますが給料も増えます。
(公財)介護労働安定センターの調査によると施設長の平均年収は463万円です。
法人の規模によっては年収500万円・年収600万円以上も十分可能であり中には年収800万円を超える場合もあります。
『そのため給料をアップしたい!』という方には向いていますね。
主にこれは介護福祉士の資格を取得している方の場合が多いためこちらの『2020年最新版』現役の介護福祉士が選ぶ転職エージェント3つを比較!転職エージェントをうまく使い、役職に就くことが出来ければ今の給料の2倍近くは狙えます。
できる仕事を増やしたい方
こちらもメリットで言いましたがたん吸引や経管栄養ができることは本当に貴重です。
無資格で実務者研修を取得したとしても、かなりの知識量が得られるためできる仕事が増えます。
そうすると自分に自信がついたり、もしもの場合にはたん吸引など緊急時に行うことができます(夜間帯など)
自分の仕事に自信を付けたい人は取得しておくのはアリですね。
実務者研修は取得しておくべき資格か?:まとめ
いかがでしたでしょうか?
この内容を踏まえて実務者研修は
- 学習・向上意欲がある方
- キャリアアップをしたい方
この2つに当てはまる方は取得すべきです。
また受講料はスクールごとに違うためインターネットを通じて見てみるといいと思います。
また上記の2つに当てはまらない方は初任者研修から始めてみるのもいいと思います。
初任者研修の記事はこちら➡︎『簡単』初任者研修とは?資格取得のメリットは?『未経験』
初任者研修を修了して
『もっとできることを増やしたい!』
『介護福祉士も取得して自分の価値を高めたい!』
と、思えたら実務者研修も受講してみるのも一つの手です。
この記事が参考になれば幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました!