- 事故報告書の書き方がわからない
- 転職したばかりで前の施設での書き方しかわからない
- 手っ取り早く事故報告書を書きたい
どれか一つでも当てはまったら読んでくれると嬉しいです。
最後のまとめに要点を書いているので、目次からそこだけ見てもOKです
事故報告書の書き方①
結論から言えば、事故報告書の書き方は5W1Hを意識して書けばOKです。
✔️5W1Hとは
- Who(だれが)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- What(なにを)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
なぜかというと5W1Hを意識すれば効率的に書くことが出来るし、何より読者が想像しやすくなるから。
ぶっちゃけこれをテンプレにすれば書類は何でも書けるようになります。分かりやすく書き方の例を出しますね。
✔️5W1Hを意識した書き方の例
男子利用者Aさんが夕食後にトイレで排尿しようとしたらバランスを崩し、右側から倒れてしまった。
分解するとこんな感じ。
- who:男子利用者Aさん
- when:夕食後
- where:トイレ
- what:排尿しようとしたら
- why:バランスを崩し
- How:右側から倒れてしまった
5W1Hを使うだけでどんな状況で起きてしまった事故なのか、簡単に理解できますよね。
さらに事故報告書を読む他の職員(読者)が想像しやすくなるので、積極的に意識してみましょう。
事故報告書の書き方②推定原因
推定原因とは、事故報告書を書く人(筆者)が予想した介護事故の原因です。
個人的にはこれが書く際に迷う最大のポイントですね。
どうしてかというと、事故報告書は自分に非がないように書きがちになってしまうんですよね。
正直、事故報告書は何かと悪いイメージ。
- ミスしたと周りから思われてしまう
- 上司から仕事ができないと判断されてしまうかも
などなど。推定原因にはこれらの個人的な感情は抜きにして書かなくてはいけません。
例えば先ほどの例を元に挙げますね。
男子利用者Aさんが夕食後にトイレで排尿しようとしたらバランスを崩し、右側から倒れてしまった。
推定原因:Aさんが入る前にトイレに入った利用者Bさんが、トイレの前の床を濡らしてしまったから滑ってしまい転倒したと考えられる。
これだと、本当の原因がよくわからなくないですかね。
もはや原因がBさんが悪いことになってしまい、Aさんの事故よりBさんに焦点が当たってしまっています。
正しい書き方はこちら。
男子利用者Aさんが夕食後にトイレで排尿しようとしたらバランスを崩し、右側から倒れてしまった。
推定原因:トイレの床が濡れていたため、滑ってしまい転倒した。
このように書くと色んな原因が考えられますよね。
- 下肢筋力が低下しているのか
- 靴がすり減って滑りやすくなっているのか
- 注意力が落ちているのか
こうして報告書を読んだ読者が、Aさんを中心に考えられるようにする事が大切になってきます。
事故報告書の書き方③本人の言葉
書き方①、②はどこでも言われてるような普遍的な書き方ですよね。
さらにわかりやすくする為に、僕がオススメなのは『本人の言葉を入れる』です。
『本人の言葉』を入れることでより、事故報告者は読者に状況をより想像しやすくさせられます。
男子利用者Aさんが夕食後にトイレで排尿しようとしたらバランスを崩し、右側から倒れてしまった。
推定原因:トイレの床が濡れていたため、滑ってしまい転倒した。
本人は、『床が濡れているのに気がつかなかった』と話される。
と、本人の言葉を付け加えるとより鮮明が分かりますよね。
また考えられる原因が”注意力が落ちているのではないか”とも考えられます。
これも読者が想像しやすくなるようにするテンプレです。
事故報告書:基礎理解
事故報告書はテンプレの流れをみてもらったらわかる通り。読者に想像させやすくしなくてはいけません。
理由はシンプルに、事故を再び起こさないようにしなくてはいけないからですね。
僕の前の施設だと『事故報告書が書くの面倒だ〜』、といって事故をないことにして書かない職員もいました。
男子利用者Aさんが夕食後にトイレで排尿しようとしたらバランスを崩し、右側から倒れてしまった。
推定原因:トイレの床が濡れていたため、滑ってしまい転倒した。
本人は、『床が濡れているのに気がつかなかった』と話される。
この事故報告書を出すだけで”注意力が落ちているのではないか”という利用者の問題が出てきましたよね。
この利用者の問題を職員同士で共有し、その利用者への認識を変えることで事故の再発防止に繋がります。
事故報告書には『利用者の持つ問題を浮き彫りにさせる』ことにもなっていると言えますね。
事故報告書の書き方:まとめ
テンプレを要約するとこんな感じです。
- 事故報告書は読者が想像しやすいよう書く
- 5W1Hを意識して客観的に書く
- 本人の言葉を入れると、よりよく書ける
これだけでOK。
また上記に則って書けば『利用者の持つ問題を浮き彫りにさせる』事ができているので、再発防止には解決案を書けば終了です。
例えば
- Aさんは注意力が欠けてしまっている為、動線に物を置かない
- 家族に伝えて、靴を滑りにくい物へ変えてもらう
などですね。
こうして日々のリスクマネジメントを行う事で、自分も利用者も安心して介護ができる環境に整備されていきますね。
リスクマネジメントについてはこちらに書いているのでよかったらこちらも参考までに➡︎『介護』リスクマネジメントが重要な3つの理由
この記事が参考になれば嬉しいです。
ではでは、ここまで読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m