といった方に答えます。
僕は現役の介護福祉士として働いて7年目になります。
介護士なら誰もが一回は悩むヒヤリハットの書き方ですよね。
本記事では介護現場でのヒヤリハットの意味や、書き方を書いています。
これを読む事でヒヤリハットの書き方やテンプレートがわかります。
『簡単』介護現場で起こったヒヤリハットの書き方のコツ
まず最初に介護現場でのリスク管理として書くことを求められるヒヤリハット報告書ですが、実は介護現場だけでなく工場の現場などでも幅広く使われています。
でも『介護』と『工場』って一見共通点なさそうですよね。
僕もこれを最初に知った時にびっくりしました。
しかし、よくよく考えたら共通項目が一つだけありますよね。
工場現場も物作りにおいて、大きな機器を使うので怪我や事故に繋がりやすいです。
介護現場も利用者が転倒などをして骨折などの怪我をしてしまいます。
共通点は二つの職種的に怪我につながる事故があるということです。
では介護現場のヒヤリハット報告書を書く時って
と感じた時ですよね。
その怪我につながる事故の前の『危ないな…』を報告しますよね。
つまりヒヤリハットの目的の本質は個人の危機感覚の共有です。
個人の感覚の共有を行うことで防げる事故を防いでいくということです。
つまりヒヤリハットの書き方のコツは『うわっ危ない!』という個人の感覚を客観的に第三者に伝えることを意識することです。
ヒヤリハットをしっかり正しい書き方で書くとケアの質の向上にもつながる為、確認していきましょう。
ヒヤリハットを書く意味
介護ってやった人しかわからないと思うんですが意外と書き物(記録)が多いんですよね…
今でさえタブレットで記入しやすくはなっていると思いますが、その様な施設はまだまだごく一部だと思います。
ですが、ヒヤリハットの事例に限らず記録は大切な業務の一つです。
理由は介護者同士の情報共有ツールになるからです。記録することは、後々のケアの向上にも繋がります。
…とは言ったものの書くのが大変で、ついつい『書かないでいっか』と思うことはありがちですよね。
なのでコツを理解して、ヒヤリハットを書きやすくしていきましょう。
詳しく説明していきます。
ヒヤリハットの書き方のコツ
ヒヤリハットというものは前述した通り、事故防止の入り口として考えます。
ヒヤリハット報告書と事故報告書は別物です。事故報告書というのは起きてしまった事故を記入する報告書です。
ヒヤリハットは起きる前の事故と捉えた方がいいです。
そのこと念頭において転倒のヒヤリハットの書き方を見ていきましょう。
また、ヒヤリハット報告書は介護施設によって書き方が違うと思うので自分の施設の書き方に落とし込んで参考にしてくださいね。
まず自分が『うわっ危ない!』と思った理由を書き込んでいきましょう。
転倒のヒヤリハットの例
いつ | 例:昼食後 |
---|---|
誰が | 例:○○さんが |
どこで | 例:洗面台で |
何を | 例:歯磨きをしようとして |
どの様に | 例:席に戻ろうとして転びかけた |
この様に
- いつ
- 誰が
- どこで
- 何を
- どの様に
を、明確にして第三者が見た時に、想像がしやすい様に書くことを意識すると良いです。
そうすることで、このヒヤリハット報告書を読んだ職員が同じ様な事が起きた時に既視感を感じてくれます。
その既視感を使って事故を未然に防ぐ事がヒヤリハット報告書の役割です。
その為、自分だけが理解している言葉や難しい専門用語を使わず誰が読んでも理解できる報告書にしてください。
そうする事であなたの書くヒヤリハットはわかりやすく、また上手に報告書を書ける人間は『仕事ができる評価』も受けやすいですし、ぜひ意識して見てください。
ヒヤリハットを書く理由
さらにヒヤリハットを書く理由を理解していると、報告書を提出する際の意欲につながると思うので、理由も説明していきます。
- 事故を未然に防ぐ為
- 感覚を共有することにより施設全体のケアの質の向上
- 家族とのトラブルを防ぐ為
大まかにこの三つですね。
事故を未然に防ぐというのは、防げる事故と防げない事故を明確に理解するためでもあります。
介護現場における事故やヒヤリハットについて考えるとき、参考になるのが
「ハインリッヒの法則」と呼ばれるものがあります。
1件の重大な事故が起きる背景には29件の軽微な事故があり、そして29件の軽微な事故が起きる背景には300件のヒヤリハットが存在する、という法則です。
この一件の重大な事故を防ぐ様にする事がヒヤリハット報告書を記入する一番大きな理由です。
日常生活における事故の可能性は、やはり高齢になるほど高まります。
しっかりとこの一番大きな介護事故を起こさない様に施設全体で取り組む事が家族とのトラブルを回避することにも繋がります。
最後に
しかしヒヤリハット報告書を書くのが面倒、というのは消えることはないと思います。
なぜならヒヤリハット報告書を書く時に少し後ろめたさを感じている介護士が多く存在するからです。
なんとなくヒヤリハット報告書を書く時、ミスをしたと思われるんじゃないかと考えたことは介護士ならあると思います。
しかしこの記事をここまで読んでくださった方は理解していると思いますが
ヒヤリハット報告書は決して悪い書類ではありません。
むしろいいものであると理解したと思います。
近年はこの『後ろめたさ』を取り除くため匿名性にしたりとても簡易的なものにすることで、より多くヒヤリハット報告書を提出してもらおうと取り組んでいる施設もあります。
そうやってヒヤリハットを提出しやすい環境にするのも一つの手ですよね。
これを読んで少しでも参考になれば幸いです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
いろんな記事も書いているのでそちらも読んでくださると嬉しいです。