このような悩みに答えます。
正直に結論から言うと「介護」は非常に業務改善が難しい職種です。
なので、手取り早く業務改善のやり方を知りたい!という方は、本記事はあまりオススメ出来ません…。
冒頭から萎えさせてしまって申し訳ない…。難しい理由は様々でして、具体的にはこんな感じ。
- シフト制であるため、職員間の意見が交換しづらい
- 個人の働き方が強く出てしまうため、改善が難しい
- ルーティン化してしまっているので、改善点がうまく見つけられない
などなど…。
ですが、業務改善をしないと今の状況は変わりませんし、デメリットも多いですよね。
本記事では、改めて業務改善をしないとどんなデメリットが考えられるのか?を記事にしています。
自分の働いている施設の業務を見直す参考にしてもらえたらなと思います。
後半では、業務改善における考え方も書いているので、ぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです〜。
業務改善しないデメリットって?
では早速、業務改善をしないデメリットを説明していきますね。
それがこちら。
- 残業が多くなる
- 人間関係が悪くなる
- 入ってきた職員がわかりにくい
この3つです。
順に説明していきますね。
デメリット①残業が多くなる
ご存知だとは思いますが、介護職は残業が多い。とにかく多い。
やはりノルマである通常業務(記録や物品補充等)が終わらなくて残業をしてしまうことが、理由として挙げられます。
介護職は、通常業務の他にも対処しなくてはいけないことが多めですよね。
- トイレ誘導
- 利用者の見守り
- 利用者同士のトラブル
上記のように、やらなくてはいけないことが盛り沢山。
なので非効率的な業務だと、いつまでも必然的に残業が増えてしまうワケです。
- 残業が多いため、離職
- 人件費がかかりすぎる
そうすると、上記のようなデメリットが考えられますよね。
僕なら残業したくないので、すぐに転職することを考えてしまいます…。
ワークライフバランスが悪い
先に記述しましたが、業務を効率的に行わないと残業が増えてしまいます。
そうすると次は、ワークライフバランスが崩れてしまうことが考えられますよね。
ワークライフバランスとは「仕事と生活の調和」という意味。
『Life:生活』と『work:仕事』のバランスということです。
例えば仕事で消耗すると、以下のような時間が奪われてしまいます。
- 趣味の時間
- 家族との時間
- 友達と息抜きをする時間
そうすると、もはや働くのが億劫になってきませんかね。それがワークライフバランスの崩れです。
ちなみに僕は先日、instagramでアンケートを行いました。
嬉しい事に、フォロワーは介護職のばかり。
もちろん全員の方がアンケートに答えてくださっているわけではありませんが、数字としてこの結果が出ています。(ご協力ありがとうございました!)
こうして多くの方が「ワークライフバランスが取れていない」と、答えています。
その中にはこんな意見も。
この状態が続き、そのまま業務改善をしないと結果的に離職の原因にもなり得るということになりますね。
大きなデメリットと言えますよね。
人間関係が悪くなる
業務を改善しないと人間関係が悪くなってしまいます。
なぜかというと、人によってこなせる業務が異なるから。
介護現場ではよく『あの人はここまでしてくれたのに、この人は全然やってくれない』という事があります。
そうして『仕事をこなせる量』が違うと職員同士のトラブルにもなりかねます。
なので、人によって作業量が変わってしまう業務を改善して、等しく出来るように効率化を目指すべきですね。
業務の効率化は社内環境を良くする事にも繋がると言えます。
人間関係についてはこちらでも書いています➡︎なぜ介護業界の人間関係は悪いのか?
入ってきた職員が分かりにくい
わかりにくいというのは、新人職員が業務のマニュアル化がされていないと、業務が覚えにくいということですね。
理由は『個人のやり方が色濃く出てしまうから』
- これは『私』のやり方だから〜
- 『〇〇さんが違う』と言ってたらやり方変えちゃっていいからね
など、業務の基準が『人』になってしまうと新人職員は、結局どのやり方でやればいいかがわからなくなってしまいます。
自分のやり方を教えること自体は間違っていないのですが、その業務の基礎を教えてあげないと急なイレギュラーが起こった時に対処できません。
こういった業務のやり方は、新人が働きにくい職場作りになってしまうので要注意。
業務改善の具体的な解決策:ありません
業務改善をしないデメリットは、概ねわかっていただけたかと思います。
ですが最初にも言った通り、『介護の業務改善』は難しいです。重ねてすいません…。
なので解決策というよりは考え方を書いていきますね。
考え方はこんな感じ。
業務改善の考え方
- 人による業務の差をなくす
- 効率的になる可能性を皆で話し合う
- 利用者ファーストを心がける
順に説明していきますね。
人による業務の差をなくす
人による業務の差をなくすということは、仕事量が一定の人に偏りすぎないようにすることです。
今の施設では
『派遣社員+正社員とパート』
で、構成されていることが多いですが
経営側からすると派遣社員を残業させてしまうと、正社員よりお金がかかってしまうため基本的には残業をさせないようにしているハズ。
そうすると、正社員に全てしわ寄せがきてしまい、当たり前のように残業をさせられてしまったりします。
と、なってしまうのは明白ですよね。
これが偏りであり、不公平差を感じさせてしまいます。
そう言った場合は、派遣社員と正社員の業務を分けることも検討しましょう。
誤解なきようにいいますが、これは差別を助長しているのではなく、そのような配慮も必要だということです。
例えば
- 派遣でもしっかり働いてくれよ
- 正社員なのに何もしないよね
などの、無駄な人間関係の軋轢を避けることができますよね。
仕事量の差をなくすように見直しすることも改善と言えます。
効率的になる可能性を皆で話し合う
効率的になる可能性は、一人で決めて実行してはいけません。
理由は孤立してしまう原因にもなるから。
これは僕の実体験でも言えますが
と、イキリ散らかしてた時に(今はそんなことない、多分)
と、言われたことがあります。
効率的にやっても、周りに共有しないと批判の的になってしまう場合もあるということですね。
悪目立ちになってしまうだけでなく、根本的な解決にもなっていませんでした。
介護は一人では難しい職種です。均等に誰もが出来る業務に改善していきましょう。
利用者ファーストを心がける
利用者ファースト、というのは起点を『利用者』から考えるということです。
相手は人間なので、細かく決めていても転倒・異食などの介護事故が考えられます。
なので業務の改善の考え方的には、スキマの時間を有効活用する方に重きをおいた方がいいです。
- 見守りの際に周りを見ながら記録を書く
- 利用者が昼食後など落ち着く時間帯に集中して業務を終わらせる
などですね。基本的に仕事が終わらないという人は、このスキマの時間を有効化していない人が多いです。
そのためスキマの時間でも出来るように記録の省略化だったり、日頃から利用者の情報をわかりやすくしておくなどが大切です。
あまりやりすぎると身体拘束に
利用者ファーストを心がけないと、身体拘束になってしまう場合があります。
例えば『ちょっと待ってて』と利用者によく言ってしまいませんか?
この『ちょっと待ってて』もスピーチロックという言語的な拘束になってしまいます。
コンビニの店員に
と、言って品出しをされてたらムカつきますよね(笑)イメージはそんな感じです。
しかし、そんな教科書通りにやっていても仕事が終わらないのもまた事実。
ではどうすれば良いか?どうしても手が離せない時は『理由』も説明しましょう。
と、言われたら『まぁしょうがないか』と少し思いませんかね。
『ちょっと待って』だけではなく『理由』も説明することがベストですね。
まとめ

最終的な業務改善の目的は人員を確保することで、一人ひとりのワークライフバランスを保つことが重要です。
介護職は変則勤務、というだけで生活リズムに支障をきたしている場合が多いです。
あくまでも体が資本なのは間違い無いですし、自分の時間がないと働き続けることは難しくなってきてしまいます。
改善を徐々にしていき、従業員の定着化を目指して人員不足で消耗する環境を変えていきましょう。
ではこの辺で!