僕は現役の介護福祉士として働いて7年目になります。
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『外出自粛』によって色々な影響が出たと思います。身近な例でいうなら
『出かけることがないから、お金を使わなくなった』
『外出できないから、動かないので太った』
などですね。こういった二次被害のようなものが
高齢者だとどのようなことになってしまうのか?
両親や祖父母はもちろん、お年寄りが親戚にいる方へ向けた記事になっております。
この記事を読めば新型コロナ感染以外にも高齢者が気をつけなくてはいけないことがわかります。
早速本題に移ります。
『新型コロナ』外出自粛によって高齢者に起こる弊害とは?
ではそもそも新型コロナウィルスとはどういった症状が発症するのか?軽くですが説明します。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状は、軽症の場合と重症化した場合に分けることができます。
- 発熱・咳
- 嗅覚障害
- 味覚障害
この症状が5〜7日間で回復せずに重症化すると肺炎を発症し、呼吸困難の状態に陥ることがあります。
肺炎が悪化すると、重篤化してしまうと急性呼吸器症候群(ARDS)や多臓器不全なども引き起こす可能性にも繋がります。
外出自粛の効果は?
現在(2020.4月下旬)では新型コロナウィルスによって外出を自粛するように強く呼びかけています。
では外出自粛によってどのくらい感染は防げているのか?
下の表は一部ですが各国の感染者数と死亡者数の一覧になります。
国名 | 感染者数 | 死亡者数 |
---|---|---|
中国 | 82,798 | 4632 |
米国 | 837,947 | 46,497 |
日本 | 11,919 | 287 |
カナダ | 40,179 | 1974 |
フランス | 119,151 | 21,340 |
このデータは厚生労働省から2020年4月23日付のデータになります。
見て貰えば分かるとおり、各国と比べると日本はかなり感染を防げています。
このデータを見る限り、やはり外出自粛はかなり効果があり、感染拡大防止に有効な策になっていると考えられます。
外出自粛による二次被害
ではその外出自粛によって高齢者にどのような弊害があるのか、考えられる可能性は
- 認知症の進行
- 運動不足による筋力の低下
- ストレスによる便秘
- 免疫力の低下
になりますね。順に説明していきます。
①認知症の進行
長い期間、外出自粛を強いられていると自動的に人と話すことが少なくなってしまいますよね。
そうして人と会わないで過ごしていると、身だしなみに気を使わなかったり生活習慣も乱れます。
そうすると
と、何もやる意欲がなくなってしまいがちですよね。
しかし、それが高齢者にとってはかなり重要になってきます。
なぜなら意欲が低下すると認知症の進行スピードは加速してしまうからです。
身だしなみに気を使ったり、正しい生活習慣は認知症の進行を防ぐ手段の一つと言われています。
また、今までは当たり前のように出来ていた、釣りやゴルフといった趣味もしばらくは行えなくなってしまいます。
そうすると趣味の仲間とも疎遠になってしまい、生きる意欲すら低下しかねません。
②運動不足による筋力の低下
これは当たり前なのですが、外に出ないということは必要以上の運動をしなくなるということです。
感染を怖がり、散歩やジョギングなどの運動も今は自粛している方も多いです。(政府は散歩やジョギングはOKと言っています)
そうすると、ロコモティブシンドロームに繋がってしまう可能性が高まってしまいます。
和名では『運動器症候群』といい、足腰の衰えなどが原因で『日常生活に支障を来している状態』のことを指します。
原因には主に「加齢による衰え」や「筋肉・関節・骨など運動器自体の病気やケガが挙げられます。
ロコモティブシンドロームになると、屋内外の移動やトイレ・入浴などの日常生活活動に介助が必要な状態となっていきます。
身体が思うように動かないことで外出するのが億劫となり、さらに運動器の機能低下が進みます。
そうなってしまうと容易に転倒しやすくもなり、もちろん怪我や骨折のリスクも高くなってしまいます。
③ストレスによる便秘
一般的な便秘は『慢性便秘症』といい、運動不足やストレスなどが原因で発症します。
と、思ってしまうのですがそれは間違いです。
便秘は老廃物のかたまりである便がが大腸の腸管に押しつけられ続けている状態です。
そのため腸管は毒素にさらされ続けることになるので、大腸がんや炎症性腸疾患、過敏性腸炎のリスクを高めます。
また直接的に関係ないパーキンソン病などの病気でも、便通が1日1回未満の人は、2回以上の人に比べて4倍以上も発症確率が高いことがわかっています。
『たかが便秘』ですが、健康維持のためにも注意しなくてはいけません。
④免疫力の低下
また免疫力の低下にも気をつけなくてはいけません。
やはり自由に出かけられなかったり、感染に対して過敏になるということは強いストレスがかかります。
強いストレスは自律神経のバランスを崩し、免疫力の低下につながるといわれています。
他にも原因として
- 食生活の偏り
- 生活時間の乱れ
- 疲労
- 運動不足
- 喫煙
- ストレス
などが挙げられています。
免疫力が低下すると風邪はもちろんインフルエンザなどにもかかりやすくなってしまいます。
対策は?
やはり今までにないような緊急事態により、『高齢者』には思ってもいないような負荷や影響が出ると思います。
そのために今取れる対策が今までやっていたことを当たり前にやるということです。
例えば
- 生活習慣を維持する
- 軽い運動をする
- ストレスを解消する
などですね。
デイサービスのような介護サービスを感染拡大防止のため、今は利用できなくなってしまっている状態の方もいます。
もし介護サービスを利用できなくなってしまった身内の方がいるならば、今まで通りの生活習慣を行うように電話などをして、声をかけてあげるのもいいかもしれません。
まとめ
考えられるだけでも、休業による経済危機など『新型コロナ』による二次被害はかなりあります。
それでもやはり一番怖いのは命を脅かす可能性がある新型コロナ自体です。
いつこの状況が変わるかはわからず、見通しは不安ですが出来る限り今まで通りの生活を送るように心がけていきましょう。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!